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撮影者紹介
岡本 輝久
昭和38年生まれ
札幌市手稲区星置在住
1992年、動物病院を星置にて開業。犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットの診療に携わる。
病院での診療以外に、院内にサーバーを構築し、ホームページでの医療相談にも応じている。
札幌市小動物獣医師会、北海道小動物獣医師会、北海道獣医師会所属



ホームページはこちらへ

http://www.anicli.com/~vet/

 


第2話
動物を飼い始める時

最近では、飼い始める時は、ペットショップにて購入する事がほとんどだと思います。

購入後気をつけてほしい点をいくつかあげます。とくに、子犬について。

ペットショップの動物はほとんどがどこか余所で産まれて、ショップに来ています。したがって、その移動・環境の変化でかなりのストレスを受けております。

その動物が、さらに、新しい飼主さんのところへ行くことによりさらにストレスが重なります。

この場合、購入後はあまり遊ばせすぎたりせず、安静に1週間目を過ごさせます。

子犬など、人がかまうといつまでも相手をしてじゃれてくれるのですが、これが、のちのち命取りになることもあります。

重度のストレスが重なると、食欲がなくなり、衰弱して死んでしまう事があります。 動物病院ではそうゆう状況にしばしば遭遇します。あまり知られていませんが。

購入後1ヶ月くらいは様子をみながら徐々にかまってあげるようにするのがベストです。

また、生後2ヶ月から4ヶ月の間は、母親から貰った免疫が切れてくる時期で、病気に罹りやすい状況にあります。
はやめにかかりつけの動物病院をきめて、小さい時からずっと継続して状況を把握してもらうのがベストです。
かかりつけを決めるメリットは、その子の記録をずっと持って居てくれますのでそれにより、なにか病気になった場合もあんしんです。
それまでの経過を知っているかいないかで、治療方法にも影響することがあるのです。

動物病院には、ワクチンのとき、病気の時以外にも、年に2度くらい、検診でかかっておくと、病気の早期発見につながります。

いつかは最期を看取る時が来ますが、そのときに、どこまでしてあげられたか、それが飼主さん自身
の心に重くのしかかって来るでしょう。

飼う場合は、その動物を飼う事によりどれだけの手間とお金がかかるのかも計算していただきたい。 まずは、食費。そして、光熱費。次に健康維持のための費用。 その動物が年老いて、動けなくなった時にどれだけの労力がかかるのかも。
一時大型犬が非常に流行りました。その子たちがそろそろ老齢となり、寝たきりになるケースもふえています。その際、その面倒をきっちり見てもらって寿命をまっとうしている大型犬は数少ないです。
面倒ははやめに切り捨てるとばかりに、安楽死させられている動物が多いのが現実です。
果してそれでよいのか? あとあと、あの時ああしてあげたら・・・なんて思わないのでしょうか。そう思える心の持ち主なら、初めから安直な安楽死は選ばないと思いますが。

必ず、最後まで看取るつもりで飼ってほしいものです。

動物を飼う、それは、その動物の自由を拘束している事です。

飼われている事によりすでに自然に戻ることはできない状況です。
そのことにたいして、飼主さんには、その動物の幸せを保証してあげる義務が生じていることを再確 認して下さい。
生き物全てに生きる権利があります。自分の持ち物だから、虐待や、放置されてもよいということはありません。飼う以上はその子の命をまっとうするまで、看てあげる義務が生じるのです。

(続)



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