「SHIMIZUHOMEのなもかも自然体」


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作者紹介
SHIMIZUHOME

誕生:東京都練馬区現在北海道空知管内住
なもかも自然体に生きております。
大きい2児の母親。
なもかも自然体な写真を撮り生存しております。

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 ■第8話 「なもかも自然体温かさ編」

  本当に忙しかった。御無沙汰でした。
忙しい中いろいろあり、くだらないことからくだらなくないことまで。
介護という中で流れて行った。
写真を撮る時間もなかった。
それでもカメラをいつも持って出掛けた父の元へ。
カメラを抱くことが少なかった。
それでも、今思えばその時なりの写真を残せたと思っています。
介護が始まったのはある意味2001年秋からだった。
あえて義父を父と呼びたいので父と語ろう。
父は、とうとう病院に入るようになった。
「良かったね」と言う人が多かった。
「今入れる病院があって良かったね。」
複雑だった。
アルツハイマーの御薬も、もう辞めた。
父が入院して、自分の時間が少し持てた。
自分のために自分だけのために撮影旅行に出掛けられた。それは九州だった。
雨の九州だった。
北海道から来た私を九州の人達は温かく迎えてくれた。
バースデー割引で行った旅。九州撮影は二日間だった。
九州での撮影の写真は私のHPTravel項目に鶴の写真を押すとアルバムとして残してあります。
九州への思い出のひとつを北海道の皆様に読んで頂きたくて、
九州の方々は非常に北海道の大地が大好きで、私は多くの喜びを感じました。
そして温かな人達ばかりでした。
多くのことを学びました。
北海道は広いし恵まれている。
狭い道路でも九州の人は譲り合う人が多い。
北海道より路上駐車が少ない。
タクシーのマナーも良い。
ホテルも温かい。
御店も温かい。
触れ合う人々が、温かく北海道の大地に居て疲れている私の心を洗濯してくれる。
たとえば17日朝の帰る日の出来事でした。
地下鉄で空港に行こうか?
タクシーで空港に行こうか?
値段を聞いたら、そう高くもない。
私はタクシーを選びました。
17日博多全日空ホテルより朝9時ほどにタクシーに乗りました。
「おはようございます。どちらまで行かれますか?」運転手さん
「福岡空港全日空入り口まで御願いします。」私
「はい。御客様どちらまで?」運転手さん
「北海道に帰ります。」私
「はー!北海道ですか!私達会社の社員旅行で昨年秋行ってまいりましたよ。北海道に!良いところですねー。何度も行きたいです。私達はいつも2番から出てこられるお客様は北海道から来られたと思い見ております。私はよく空港にも居ますから。」運転手さん
「北海道を好きだと言っていただきありがとうございます。何処が良いですか?北海道の?」私
「人が良いです。社員旅行でもみんな北海道の人は優しく案内してくれます。御世話になりました。広いし大きいし何もかも良い。食べ物も美味しいです。御客様は九州の何処が良いですか?」運転手さん
「人が良いです。みんな優しいです。温かいです。みんな良いです。私も同じように感動しました。写真撮りに来て良かったです!」私
「写真ですか!」運転手さん
「バースデー割引で来ました。」私
運転手さんの声が一瞬とまった。詰まっているようだった。
「いつ誕生日ですか?」運転手さん
「5月16日です。」私
運転手さんは言葉が尚詰まるようだった。
「何か?」私
私は問いかけた。
「実は私、今日が誕生日です。見てください。」と言い助手席の運転手紹介を指差す。
「あ!おめでとうございます!」私。運転手さんは5月17日が誕生日でした。私はなんと言う偶然だと思った。運転手さんは感極まる声で話し始めた。
「今日で退職です……..。今日大好きな北海道の御客様を乗せることが出来て非常に嬉しい心残りありません!」運転手さん
「え!60歳におなりですか?今日が最後の御仕事の日ですか?」私
「はい。そうです。同じ5月生まれです。御客様と1日違いの5月生まれです。」運転手さん。
私は涙が出そうになる。
「御苦労様でした!おめでとうございます!」私。
運転手さんは名刺を私にくれました。御自分の御自宅の電話番号、携帯電話番号、御自宅の住所も教えて頂きました。
「最高ですわ。今日ここで御客様を乗せて御送りする事が出来て最高ですわ。北海道ですか。最高ですわ。良い日です。退職の日は最高です!」運転手さん。
「ありがとうございます。」
空港に着いた。
1390円だった。
1400円出した。
「10円のお釣りです。たった10円です。気持ちです。お釣りはいりません。御苦労様でした。そしてありがとうございました。」私
運転手さんと握手した。
熱かった。
「今度北海道に又行きますわ!」運転手さん。
「はい!いらしてください!」私。
手を振る運転手さん。
初対面なのに。
なんなのこの感動。
以上が私の5月18日の日記の一部です。
旅の帰り父の病院に寄りました。感動を抱いて温かさを抱いて病院に行きました。
なもかも自然体に、北海道は良いところだと改めて九州の方々から教えて頂きました。
北海道に帰ってきて撮った写真を添えさせていただきたいと思います。
撮影場所
北海道樺戸郡新十津川町ピンネ登山道付近にて撮影です。

 

(続)



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