大谷地恋太郎の地方記者日記

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作者紹介
ペンネーム:大谷地恋太郎
日本各地を転々とする覆面記者。
取材中に遭遇した出来事や感じた事を時に優しく、時に厳しくご紹介します。

(以下は大谷地氏とは関係ありません)

鈴木栄治(和伸)(1918-1983)
秋田県生まれ。終戦を札幌憲兵隊で迎え、1947年(昭和22)に芽室町に引越す。パン工場を経営していた時に進駐軍が遊んでいたクロッケーを思い出し、「終戦直後の貧しい時代だからこそ子どもたちに楽しい遊びを」としてゲートボールを考案。翌年にはゲートボールを登録実用新案として出願、ゲートボールの普及に奔走した。『ゲートボールの生みの親』。

■地方記者日記61
 腰痛その後
by大谷地恋太郎

 腰痛に突然なって痛い思いをした話を、前々回の第59話で書いたが、その後の経過を報告したいと思う。
 ジョギングを休んだりして、徐々に良くなっていった。前をかがむことすら苦痛だったが、次第に出来るようになり、特に車を運転するために運転席に乗る時に感じる腰の痛みもなくなってきた。
 もう大丈夫だろう、と思って、ジョギングを再開した数時間後だった。
 また腰の別の筋が痛くなって、再発してしまった。
 ショックだった。
 痛いのだ。
 大丈夫、とタカをくくっていたが、別の筋が痛み出して、これこそ深刻な状態だと自覚した。
 取りあえず、近所の鍼灸院に行って、今度はマッサージを受けた。筋がやや腫れていると言われたが、とにかくつらい。寒くなって、体を冷えさせたのも一因だと言われた。
 翌日から、ジョギングは完全にやめて、完全休養を決め込んだ。
 完全休養と言っても、ジョギングのことで、仕事は続けないとならない。
 車を運転するだけで苦痛な日々を過ごした。
 痛みが多少和らいだところで、毎朝、筋力トレーニングとストレッチを念入りにするようにした。
 ジョギング専用の雑誌を読んでみると、中年のジョガーに腰痛持ちは多いといい、その対策が必要だという。腰痛が発生する前には、お尻の筋が張り出していることが多いといい、これが危険信号らしい。
 そのためには背筋や腹筋、その他の筋力を付けることがベターだといい、図入りの説明を見ながら続けている。体をひねったり、反らしたり、前屈したり。ふだんトレーニングをしていない部分の筋力なので、最初はやや苦痛もあったが、次第に痛みがなくなり、違和感も薄らいできた。
 さらにはこれも雑誌からの受け売りだが、僕のようなジョガーは、同じような速度で長距離を走るから、股関節を痛めやすいそうだ。これが本格的なランナーだと速度を上げるために、歩幅を広げる。シロウトジョガーは歩幅が小さいから、関節などを痛めやすいという。
 だから考えた。
 歩く時にもわざと、前のめりにしてステップし、歩幅を広げる。こうすることで股関節から発生するけがを防ぐことになる。
 実験的にやってみてこれは使えると思ったのは、階段を上る際に、一段抜きで、上って行くことだ。足を上に上げなくてはならず、股関節が広がる。ちょっとしたトレーニングになる。腰や膝を守る運動だ。
 もう一つ心がけていることがあった。
 体を冷やさないために、まめに風呂に入るようにした。入浴だ。
 朝起きて体が冷えているようだったら、朝風呂も積極的に入った。その分早起きをするわけだが、そんなに熱くない風呂に浸かって、ゆっくりすると次第に発汗してくる。発汗は体が温まった証拠。血の巡りがよくなり、毛細血管にたまっている老廃物などを取り除いてくれる。こうすることで腰の負担も軽減できると思った。
 腰痛になったことで、一つ勉強になった。
 いろいろなけがをしてきたが、腰痛はひどい。寝ることも運転することも、食事で座敷に座ることも、椅子に座ることすら苦痛なのだ。
 トシと言われているが、多くのジョガーが一度は経験するという。それを知ってちょっと安心した。
 多くのスポーツ選手が経験するものだとも言われている。
 そうか、そんな、腰痛持ちの世界の仲間になってしまったわけだ。やれやれ。

(続き)



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