大谷地恋太郎の地方記者日記

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作者紹介
ペンネーム:大谷地恋太郎
日本各地を転々とする覆面記者。
取材中に遭遇した出来事や感じた事を時に優しく、時に厳しくご紹介します。

(以下は大谷地氏とは関係ありません)

松浦 定義(1904-1975)
岐阜県生まれ。現在の帯広市に入植し1947年(昭和22)から全十勝地区農民同盟委員長、1950年(昭和25)から参院議員1期、衆院議員2期を務める。また政界引退後は『帯広菊まつり』の運営に貢献、功績を残した。

■地方記者日記124
 続胃カメラ
by大谷地恋太郎

 昨年二回も受けた胃カメラを、また飲まされた。十二指腸潰瘍のその後の経過を見るためだ。
 昨年の地方記者日記に書いたことだが、夕方になると胃腸が痛くなった。空腹になると痛んだ。症状からして胃潰瘍か十二指腸潰瘍であることが推測できた。健康診断の日にその痛みを医師に述べると、即胃カメラ検査となった。
 私は咽に異物が入ると、すぐにげーっ、げーっともどしたくなるような、気分悪くなる。このため昨年は麻酔もして、いつの間にか寝てしまっているうちに、胃カメラ検査を受けた。この方法だと、夕方まで、麻酔が効いていて、ボーッとした状態が続いていた。
 で今年は、違う方法があるという。
 何だ、と思ったら、何と胃カメラのチューブを鼻の穴から入れる、という最新式の物があるという。これだと気持ち悪くならない、と説明されて、当日を迎えた。鼻の穴からチューブを入れる、なんて想像できないが、仕方ない。
 朝、病院に行くと、間もなく看護師に呼ばれた。
 左右、どちらの穴から入れた方がいいのか、と看護師が聞く。分からない、と返事をすると、左の穴から入れることになり、何回か、麻酔のような液体を、左の鼻の穴から入れられた。前後して、麻酔のような液体も飲まされた。咽をチューブが通り過ぎる時に炎症を起こさないためのものだという。
 診察台で横になった。左腹を下にして、医師に向かった形となった。
 さて、いよいよ始まる。
 怖いから目をつぶっていた。
 医師は、胃カメラのチューブをなぜか右から入れている。医師のすることなのでしぱらく我慢していた。
 チューブが食道に入っていく時、医師が話しかけてきた。そう、鼻の穴から入れる胃カメラは、医師と会話できるのが特徴なのだ。
 僕は、押しつぶされるような声で、麻酔を受けたのは左の鼻、何か違うのではないか、という趣旨の話をした。
 するとどうだろう。医師はいとも簡単に、あっ、間違っていましたか、と話すではないか。
 やり直すといい、チューブをスルスルと抜いていった。
 再挑戦。もう少しで医療ミスになるところだ。
 今度こそ左の穴からチューブを入れていった。
 違和感があるような、ないような。しばらくしてチューブの先端が胃に到達したという。さらに奥に進む。
 今度は十二指腸だ。
 「潰瘍は治っていますねえ。しかし周囲にただれがありますよ」と医師。
 早く終わってくれー、と願いつつ、医師の話をおぼろげに聞いていた。
 間もなく終わりますよ、と医師。
 口から飲む胃カメラと違って確かに苦しさはなくなっているが、それでも何か変だ。
 ようやく終わる、と言われて、しばらくして、チューブは抜かれた。
 ホッとした。
 鼻の穴から入れる胃カメラは、全国でも次第に普及し始めているという。口から入れるより、かなりのメリットがあるという。
 しかし、だった。
 鼻の奥を刺激したせいか、鼻水が止まらない。昼過ぎても夕方になっても、鼻水がズルズルと続く。
 うーん。
 やはり、胃カメラなんか、飲みたくないですね。

(続き)



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