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作者紹介

佐藤 心一

北海道増毛町出身(在住)。札幌で建築の専門学校に出た後
家の後継ぎとなり、家を建てる仕事に携わっている。
中学の頃から写真に興味を持ち増毛の風景を撮影する
趣味程度の写真好き。天体望遠鏡を駆使しての天体写真も撮影する。自作サイトでは今までに撮影した写真を展示している。


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第1話
---  波の華  ---

今年の冬は少し遅いようだ。冬の日本海は毎日のように吹雪に見舞われ

冷たく厳しい。

海水が冷たくなるにつれて海に現るものがある。”波の華”だ。

冬になり冷たくなった海水が荒波に揉まれ波の華は現る。

 国道231号線。増毛町から留萌市に向かう途中、あちらこちらで

波の華を見かける。

特に増毛と留萌の中間辺りの信砂川(のぶしゃかわ)の橋を越えると

波の華が西風に舞い、

雪とは少し違う少し黄色い色のした泡のようなものがふわふわと浮いて

とても幻想的だ。

波の華は西風が強く波が大きいときにみられる。



増毛町海岸通り。厳しく吹き荒れる西風が増毛の町並みを銀色に変える。

昔、増毛町は鰊漁が盛んで日本各地から出稼ぎ労働者が増毛を訪れた、

増毛の冬の厳しさに驚いた人もいただろう。

何もかもが雪と氷に覆われ、ただ波の音とゴメ(かもめ)の鳴き声が

寂しい。

    
       
年の暮れ。毎日のように厳しい西風が港町増毛をさらす。

続く。



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