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作者紹介
衛藤 聡
1961年登別市生まれ。登別市在住
趣味:北海道らしく美しい風景を求めて最近はもっぱら山に登る。(半分は運動不足解消のためかな?)
仕事:これまた北海道らしい建築を求めて、日々建築設計活動中。


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衛藤聡建築事務所
http://www7.plala.or.jp/etaa/


 ■第11話 「開拓」

封切られたばかりの「北の零年」を見た。
蝦夷から変わったばかりの・北・海・道・へ移住を命ぜられた武士一族が
原野を切り拓き生きて行く中で起こる様々なドラマを描いた物語・・・
 メインとなったロケ現場は、夕張のシューパロ湖近くの山の中。
主演は、吉永小百合さんと渡辺謙さん。
吉永小百合さんはちょっと綺麗すぎ?・・・と思ってしまった。

 映画はさておき・・・
”北海道開拓○○年”とはよく聞くフレーズであるが、
聞きようによっては○○年の歴史しかない・・・ともとれる。
勿論、それ以前にも縄文〜アイヌ文化までの歴史はあった訳であるが、
明治初期、開拓使が置かれた時から測っても130年あまり・・・
たしかに古都もない。
やはりたった130年・・・ということになるのかもしれない。
 それでもその開拓初期からの時を経て、
今も魅力的に在り続ける建物もある。
僕はそんな建物を訪ねるのが大好きだ。
 明治初期から原野北海道は、一気に開拓が進んだ訳であるが、
その内容は凄まじかったらしい。
 当時、道路開削、鉄道敷設、採炭といった労働は、
囚人や強制連行された中国、朝鮮人の手によって進められていた。
手労働によるその開削スピードは、今考えても信じられないほどのものだ。
過酷な重労働による過労や栄養失調で倒れるものが続出し、
倒れたものはその場で埋められながら工事が進められていったという。
当時の様子を綴った文献を読むと、さらに極めて残酷な話が
ゾロゾロと出てくる。
 連日、北朝鮮に関するニュースが流れているのであるが、
そんな開拓のおかげで今、我々は平穏に暮らしている訳だ。

 話は180°変わって・・・
僕の家は今、「Catan(カタン)」という開拓ゲームにハマっている。
ドイツ生まれのシンプル且つ奥深いアナログゲームだ。
先日、東京の方から頂いた。
自分勝手に北海道にはまだ上陸していないはず・・・と思っている。
 無人島に家や道や街や港を作ってゆくのだ。
考えてみると、北海道の開拓期とちょっとだぶる・・・
もしかして今後一大ブームを巻き起こし、
ゲーム業界を征服してしまうかもしれない。
オモシロイぞーっ!!

(つづく)

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