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作者紹介
SHIMA
1960年、北海道生まれ。スズメの声で目を覚まし、雪上の野ウサギの跡を追いかけていたていた少年が、就職後に町中に住み、動物を見たいと双眼鏡を手にたのがきっかけで、不思議な野鳥にのめり込んでいく。

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 ■第11話

  例年以上に暑かった北海道の夏もどうやら終わったようです。千歳市でも最高気温が30度を超えたのは4年ぶりだったようです。扇風機ももちろんエアコンもない私が仕事をする建物は、朝から30度を超える日もあり、避暑の方法は建物の表と裏の扉を開けて(生暖かい)風を通すしかありません。

 その弊害として、1週間のうちに3度、野鳥が建物の中に入ってきました。
ハクセキレイが2度、センダイムシクイが1度、全て幼鳥のようです。

 建物だと言うことが分からず、そのまま飛び込んできてしまうのは、一般家庭でもたまにあるのかもしれませんが、扉の付いている位置からすると、間違って飛び込んで来る方が難しく、歩いて入ってきたとしか思えません。
 特に、ちょこちょこと走り回るハクセキレイは、日陰を求めて(?)そのまま歩いて入ってきて、「しまった!」と思ったが、なかなか出口が分からなくなってしまったようです。


「ハクセキレイ」

 飛び込んできた3羽とも、なんとかお引き取り願い、元気に飛んでいきましたが、こちらは安全に出て行って欲しいと願っていても、野鳥にすると、まさしく「必死!」、ストレスも大きかったでしょうし、「ストレスを小さく出来ることなら自分から出て行って欲しい」と思いつつも、何度もガラスにぶつかり、「長い時間のストレス」を考えると、無事に出て、飛び立つまではドキドキでした。

 ちょこちょこと早足で歩き回り、ぴたっと止まったと思ったら長い尾を必死に振っているしぐさが何とも可愛いので、ハクセキレイも行動を見ているだけで楽しくなってしまいますが、大きくなった姿を来年も見せて欲しいと願うばかりです。

 夏休みが終わると、暑さにはあまり関係なく、秋の野鳥の渡りが始まります。

(続)

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