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作者紹介
SHIMA
1960年、北海道生まれ。スズメの声で目を覚まし、雪上の野ウサギの跡を追いかけていたていた少年が、就職後に町中に住み、動物を見たいと双眼鏡を手にたのがきっかけで、不思議な野鳥にのめり込んでいく。

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 ■第16話

 先日、千歳市内の畑作地帯をマイカーで走っていたら、畑の中にアオサギがいました。「アオサギは水辺で魚を狙っているものでは?」と思いつつ、クルマを停めてよく見るとやっぱりアオサギです。あらためて周囲をよく見てもそこは水田地帯でもなく、ビート(甜菜)が植えてあるやっぱり畑作地帯です。アオサギの営巣場所は木の上で集団で巣を作るのですが、そうなりそうなところも周りにありません。

畑にいたアオサギ

 「アオサギは水辺で日向ぼっこでもしているかのように一瞬も身じろぎもしないでじっと餌となる魚を待っている。」が、すべてだと信じていたので「何をしているのだろう?」と不思議に思って、アオサギの生態についてインターネットで検索をしてみると、アオサギは魚以外にもいろいろなものを食べているようです。特に北海道は水域が豊富なので「水辺でアオサギが魚を餌に」が常識のようになっていますが、魚以外の餌もそんなに珍しくないようで、飛んでいるトンボを「パクッ!」と食べてしまったり、ネズミやヘビ、場合によっては他の野鳥のヒナも食べてしまうのだそうです。
 この私が見たアオサギたちは何をしていたのか、もしかしたら台風によって水かさが増した近くの川から避難してきただけなのかもしれませんし、本当のところは分かりませんが、不思議から調べていって、新たな発見でした。
 案外、このアオサギ、若いもののようなので、やっぱり若いものは「魚」より「肉」の方が好きだったのかもしれません。

水辺にたたずむアオサギ

 あらためて考えると、湿原、湖沼、優雅に流れる川と、北海道は水に関係した地域が豊かで、その豊かできれいな水辺によっていろいろな生物が生かされていると、あらためて水辺の大切さを感じました。

(続)

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